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2023/10/05 18:07

報道関係各位
地域産材の活用拡大を目指し、パナソニック独自の木質エイジング技術と飛騨の家具メーカー(柿下木材工業所・飛騨産業)の木工技術をかけ合わせた家具製作トライアルを「飛騨の家具Ⓡフェスティバル」で展示。関連トークイベントも開催。株式会社柿下木材工業所(代表取締役:柿下孝司岐阜県高山市、以下:柿下木材)は、パナソニックハウジングソリューションズ株式会社(代表取締役社長:山田昌司大阪府門真市、以下:パナソニック)と、飛騨産業株式会社(代表取締役社長:岡田明子岐阜県高山市、以下:飛騨産業)との協働で、地域産材の活用拡大を目的に、パナソニック独自の木質エイジング技術「マイスターズウッド」を使用した家具製作トライアルを実施。今月10月21日から5日間開催される「飛騨の家具Ⓡフェスティバル」に展示します。さらに、同フェスティバルでは、関わったメンバーが登壇プロジェクトを紹介するトークイベントも開催します。
 

                                                   Photo:Masayuki Hayashi


トライアル紹介ページ(パナソニックWebサイト):https://bit.ly/panasonic_interior_049

■「マイスターズウッド」とは
インテリア材としてのデザイン・意匠性に答えられるように、木材が持つ本来の美しさを引き出したパナソニックのオリジナル木材。それを支えるための主たる技術が「木質エイジング技術」です。

■トライアルの目的と実施事項
パナソニックが長年培ってきた木質エイジング技術を住宅建材以外での活用の可能性を検討するにあたり飛騨地域の家具メーカー2社(柿下木材・飛騨産業)と協力し、家具製作のトライアルを実施。トライアル製作した家具を10月21日〜25日に開催される「飛騨の家具Ⓡフェスティバル」に出品し、来場者にヒアリングを行い、パナソニックのエイジング処理木材の家具用材としての可能性を探っていきます。柿下木材では、本プロジェクトを飛騨地域産材の利用促進につながる取り組みと位置づけ、木製照明のトライアル製作に協力しています。

■トライアル製作品(飛騨の家具フェスティバルで展示)
エイジング処理を施したパナソニック独自の「マイスターズウッド」木材を用いて、下記の家具を試作。
・照明(柿下木材製:ニドシリーズ・ティーポスタンド・ホープラススタンド・フォーレペンダント)
・椅子・テーブル(飛驒産業製・穂高シリーズ)

■ トライアルでの家具製作を担当した飛騨の家具メーカー

柿下木材工業所 https://moare.jp/
木工家具の産地である飛騨高山において半世紀のあいだ木製照明作りに従事。2007年には木製照明のオリジナルブランド【モアレ】を立ち上げ。飛騨の匠の伝統の心と技を受け継ぎ、天然木の暖かさと明かりの美しさを融合させた心地よさを大切にした照明器具を提供しています。

飛騨産業株式会社 https://hidasangyo.com/
1920年に飛騨高山で創業した木工家具メーカー。2020年に創業100周年を迎え、「匠の心と技をもって飛騨を木工の聖地にする」という志(企業ビジョン)を掲げ、4つの価値観(人を想う・時を継ぐ・技を磨く・森と歩む)に基づく事業を展開しています。

■ 飛騨地域産材の利用範囲拡大への試み
製作した2つの照明(商品名:ペンダントライト「fore(フォーレ)」)および、テーブルスタンド「H+(ホープラス)」)は飛騨地域に多く分布する、ホオノキ(郷土料理「朴葉味噌」の朴)を使用しています。しかしながらまな板や刀の鞘などに伝統的に使用されている「ホオノキ材」は、心材が青緑色で辺材との色バラつきも有り、インテリア材として使用しづらい材料であることが一般的でした。今回、パナソニックのエイジング処理で色のバラつきを緩和し、全体として高級感がある黒紫色に仕上がりを実現しました。この試みは飛騨地域産材の利用拡大に貢献できる一手段になると考えており、今後地域での活用・展開をパナソニック・飛騨の家具メーカーとともに検討していきます。なお、飛騨地域の木材活用については、株式会社飛騨の森でクマは踊る(代表取締役:岩岡孝太郎、松本剛)と連携して推進しています。
株式会社飛騨の森でクマは踊る(通称:ヒダクマ):https://hidakuma.com/

 飛騨地域「ホオノキ材」のエイジング加工     ペンダントライト        スタンドライト
    「fore(フォーレ)」      「H+(ホープラス)」


<エイジング技術でできること>
1. 木質感を保ちながら色バラつきの軽減が可能
エイジング処理を施すことで木材の色バラつきを軽減。一般的には使いづらいとされる源平材(赤白材)も適度に統一感のある色調へ変化させられるため、色の選別や顔料着色などの手段を取らずとも木材の有効利用や木質感を保つことができます。

     エイジング処理なしのカバ材         エイジング処理ありのカバ材

2. 意匠性(深み)の向上が可能
時を重ねた天然木に現れる深みを、経年変化を待たずに表現することができます。「木目」「色彩」「照り」などを豊かにし、木材の表現範囲を広げることが可能。


3. 深みを長期で保つため変色低減が可能
天然木に現れる深みのある状態を長期で保ちます。
紫外線などによる変色を軽減し、美しい状態を長期にわたって楽しむことができます。

 キセノン40時間照射後のサンプル(カバ材)

■ マイスターズウッドを使ったパナソニックの建材製品

■ 展示会出展情報
「飛騨の家具Ⓡフェスティバル」での展示〜マイスターズウッドの家具製作トライアル
・期間:2023年10月21日(土)~25日(水)9:30~17:00 (最終日16:00 )
・場所:飛騨・世界生活文化センター(メイン会場)*柿下木材・飛騨産業のブース内に展示
・公式Webサイト:https://www.hidanokagu.jp/


飛騨の家具メーカーと異業種のメーカーによるさらなるコラボレーションを促進しようと「飛騨の家具Ⓡフェスティバル」の関連企画としてこの家具製作トライアルプロジェクトを紹介するトークイベントを開催します。自社の技術を活かし、多くの人の暮らしに寄り添う工業製品をつくるパナソニックと飛騨の家具メーカーが、これからの工業製品のあり方を考えます。今回のプロジェクトにおけるプロセスや背景に触れながら、サーキュラーエコノミーの観点から、未来を見据えた自然、地域資源、材料、製造プロセス、製品との関わり、循環のかたちについて語り合います。

・イベント名:「サーキュラーエコノミーの観点からこれからの工業製品のあり方を考える」
・開催日時:10月24日(火)14:30~16:00
・場所:飛騨・世界生活文化センター(メイン会場)テーマブース内
・参加費:無料
・スピーカー:
● 森健次(パナソニックハウジングソリューションズ株式会社建築システム事業部)
● 中田公明(パナソニックホールディングスマニュファクチャリングイノベーション本部)
● 舛井敦(飛騨産業デザイン室次長)
● 柿下孝司(柿下木材工業所代表取締役)
● 井上彩(飛騨の森でクマは踊る取締役CMO)
・お申し込み:同フェスティバルの公式サイト(https://www.hidanokagu.jp/)にあるイベントページ
のフォームよりお申し込みください。
ヒダクマのWebサイト(hidakuma.com)でも受付中。
■ 本件に関するお問い合わせ先
 柿下木材工業所 TEL:0577-32-2269

※本リリース資料は、パナソニック・飛騨産業・柿下木材・ヒダクマとの共同リリースのため、情報が重複して配信される場合がございます。予めご了承ください。